ライフラインの一翼を担うオープンソースコミュニティ

東日本大震災における被災地の情報共有を進めるべく多くのポータルサイトが立ち上げられましたが、”sinsai.info”はそんなサイトの一つです。

www.sinsai.info

安否確認や援助物資の呼びかけに非常に役立っています。

このサイトは多くの人の協力で支えられています。

津波の被害を受けた地域、そして避難所や他の必要な情報についてアクセスできる仕組みです。

このサイトで重要な技術となっているのが”OpenStreetMap“の日本版です。

いわゆるクリエイティブコモンズライセンスによって提供される地図版のWikipediaといえます。

googlemapや他の企業によって提供される地図情報と異なり誰でも規約に違反しなければ自由に引用したり活用できます。

またユーザーが編集者ともなり、実地においてGPS機器を活用して地図作成に参加したり、衛星写真を元に作成することもできます。

現地のユーザーが自由に手を加えることができるということで、被災地の状況をダイレクトに反映できる手段として大いに活用されています。

こうした情報が、オープンソースであることによって柔軟かつ公平に保たれていることは大変よいことであると思います。

またOpenStreetMapは誰でも自由にアクセスできるため、様々なアプリケーションへの応用が可能となっています。

例えばスマートフォン、”OpenStreetMap”の情報をあらかじめダウンロードして活用する
“Galileo Offline Maps“等のアプリを活用すればオフラインでも不足なく活用することができます。

災害時にどこへ避難するか、また万一の連絡手段など日頃から家族で話し合っておくとよいかもしれません。

今回の震災において、ITこそライフラインの一つとしてなくてはならないものだと実感した次第です。


Author: Nishi
システム開発、管理を担当しています。 どちらかというと裏側の仕事が多いですが、 開発したものがどこかで社会の役にたってほしいと願うのは開発者であればみな同じはず。 そんな観点で実は便利もしくは有益だけどあまり知られていないITのさまざまな分野を記事で紹介していきたいと考えています。

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