災害に備えたウェブサイト設計のススメ

Categories: ITtimes, セキュリティ, 使えるIT  2011/10/6 木曜日

Yahoo!検索スタッフブログにて先日「東日本大震災で被災地の人は何を検索したのか」という記事が掲載され、2011年3月11日以降、普段は検索しないキーワードや企業に一気に人々の関心が集まるというデータトレンドが公開されました。

東日本大震災から6ヶ月が経ち、メディアを中心に検証が進んでいますが、そこから学べるウェブサイトの役割をまとめます。

キーボードを打つ男性 - 写真素材

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集中アクセスに対応できるサイト設計を

「断水」を経験した地域を中心に「○○水道局」「○○水道」といった関連語が急上昇。12日の時点で「仙台 ガソリンスタンド」や、秋田県から「秋田市 ガソリンスタンド」など一部地域よりガソリンを探していると思われる検索データが残っており、13日にはさらに広い範囲でガソリンを求める検索が増え始めています。

災害時、こうしたライフラインを担う業種を中心にウェブサイトやネットワークにかなりの負荷がかかったのも事実。

こうした公的サービスと関連した企業や団体でないとしても、災害や有事には情報を求めて普通以上のアクセスが予想されるため、災害時にもアクセスしやすい、情報を得やすいウェブサイトの設計も求められる、と分かります。

Googleウェブマスター向け公式ブログでは「災害時、急激なアクセス集中に備えてウェブマスターができること」という記事でこのように紹介されていました。

災害時、急激なアクセス集中に備えてウェブマスターができること-Googleウェブマスター向け公式ブログ(2011年9月30日)

軽量化したサイトを別途用意する
災害時に備え、軽量化したサイトをあらかじめ別途用意しておきましょう。災害時にはその軽量化したサイトに置き換えます。

しかし普段は使わないページを用意し、いざという時のために管理し続けるというのは負担が大きいかもしれません。

そこで例えば携帯電話向けのサイトを用意し、災害時には携帯電話向けに提供しているページを PC 向けに提供するのもひとつのアイディアです。また、特にアクセスが集中するのは主にトップページであるケースが多いのではないでしょうか。

そこで全ての代替ページを用意するのではなく、トップページのみ軽量化したページを用意しておき、リンク先は携帯電話向けのページにリンクするようにすることで、災害時にはトップページのみ差し替えるだけで大幅にサーバーの負荷を軽減することができます。

またこの他にも、Flashやサイズの重いPDFファイルでの提供を避け、データ提供の場合はXMLやCSV形式での公開が勧められています。

サイト設計の段階で、こうした有事にもすぐに対応のできるサイト構成、データ設計としておくことが賢明です。

迅速に情報発信のできる仕組みを

前述のYahoo!ブログでは、アクセスの傾向として公的機関を中心に常に高い検索数のあったサイトジャンルを次のように挙げています:

東日本大震災で被災地の人は何を検索したのか」 -Yahoo!検索スタッフブログ

ここまで紹介してきたワードは、対象の日に検索数が増えたワードを取り上げたものでしたが、以下は地震発生日以降、常に高い検索数があったものをまとめたものになります。

・県庁、市役所、役場
・地元放送局、地元新聞社
・県教育委員会、学校
・県警、各警察署
・道路関連
・水道局、ガス局、電気のなどのライフライン系
・地元主要交通機関

地震の当日、「福島市」や「郡山市」などへの検索が集中。災害時に公的機関や信頼のおける情報提供団体へのアクセスが集中しています。放射能の拡散状況や復旧状況など、毎時毎分いまかいまかと情報を待っている人がいる訳です。

ここから分かるのは、災害時こそ情報の積極的な発信、更新が求められていることが分かります。

パソコンやサーバも被害を受けてしまった、という事例もありましたが、更新の容易なサイトとしておくことも役立つかもしれません。

WordPressをはじめ多くのサイト管理ツールでは携帯電話からのメールでも「お知らせ」やブログ記事をウェブサイトに公開できる機能がありますので、ぜひ活用しましょう。

「うちは個人経営だから」という会社であっても、意外とお客様は情報を求めて訪問しているもの。今年は被害の多かった台風など気象変動、地域のイベントといった事象であっても早め早めに情報発信しておくと、サイトや会社への信頼性も高くなります。


Author: mirai
パソコン修理、保守担当。 技術を磨くため毎日修行中。 今までに対応したトラブルなどをサポートログに書いていきますので、ぜひご覧になってください。

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